「スカート」を履く男性が東京・原宿や青山などおしゃれな街で増殖している。黒いロングスカートやハイヒールのブーツを履いている人もいて、「スカート」はもはや「女性専用」ではないようだ。アンケート調査でもメンズスカート肯定派は4割以上を占めていて、男性ファッションとして市民権を得つつある。
レディースのスカートを男性が購入
(c)Fashionsnap.com Aラインのロングスカートが多いようだ
「スカートを買う男性は結構いますよ。以前から『コムデギャルソン』のようにモードファッションで男性用のスカートがありますが、最近は一般にも広がってきているみたいです」
というのは、古着屋「トウキョウ アリス(Tokyo Alice)」のスタッフだ。ここでは、「ジャンポール・ゴルチエ」「ヴィヴィアン・ウエストウッド」といったデザイナーズブランドや「エイチ ナオト」など、いわゆるゴシック系ブランドを専門に扱っている。
男性客が買っていくのは、足の露出が少ないロングスカートが圧倒的に多い。ただ、なかには短いスカートを買う人もいて、この場合はパンツに重ねて履くそうだ。
ゴシック服が人気の「エイチ ナオト」は2009年夏、メンズスカートの扱いはないが、広報担当者は、「レディースのスカートを男性が購入するケースが目立っている」と明かす。ロングの黒いスカートがよく出ていて、価格は2万円前後が売れ筋だ。
ストリートスナップを掲載している「ファッションスナップ ドットコム(Fashionsnap.com)」には、スカートを履いた男性が何人か映っている。
「男性ファッションは、モードとユニセックスがキーワードになっています。スキニーパンツ(細身のパンツ)を女性だけでなく男性も履くようになった辺りからファッションのジェンダーフリー化が進み、男性がスカートを履いても問題ない、という意識が広がっていると思います。スカートを履く男性は東京・原宿などおしゃれな街で1、2年前から増えていますし、ハイヒールのブーツを履いている男性もいます。女性のアイテムはスタイルをよく見せるものが多く、それに男性も気づき始めたのではないでしょうか。ちなみに、足を露出する場合はむだ毛の手入れもしているようです」
光山玲央奈編集長は、こう話している。