加齢で「卵子」老化 出産リミット何歳なのか

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   晩婚化が進むなか、未婚女性の最大の関心事は「何歳まで自然に子どもを産めるのか」だ。確かに、35歳以上の高齢出産は増えている。しかし、妊娠する確率は20歳代に比べてうんと低くなる上に、妊娠できても無事に産めない確率が高まる。卵子の質が、38歳を過ぎると老化で急速に下がるという説もある。

「38歳あたり」から急速に「良好卵子」が減少

「多くの人が『月経があれば妊娠できる』と思っているが、それは正しくありません」

というのは、不妊治療専門の徐クリニック(兵庫県西宮市)の徐東舜院長。

「47、48歳でも月経があれば妊娠できるかというと、ほとんどは(自然に)妊娠しないでしょう。排卵していても、すでに卵子が老化し、妊娠出来る状態でないことが多いからです」

   卵子の老化は、卵子のもととなる細胞「原始卵胞」と関係している。生まれた時には卵巣内に数百万個あるが、増えることはなく、加齢と共に減っていく。原始卵胞が減少すると、卵巣は質の良い卵子を排出できなくなる。

   徐院長によると、「38歳あたり」から急速に「良好卵子」が減少するので、この辺りの年齢を超えてくると妊娠率もかなり低下する。これを「38歳説」と呼んでいる。

   もっとも、個体差があって40歳代半ばでも若々しい卵子の持ち主もいる。逆に、32、33歳で卵子の状態が38歳レベルに衰えている「卵巣早期老化」の人も、全体の1割程度みられるそうだ。

   高齢で妊娠すると、染色体異常からダウン症という障害を持った子どもが生まれる確率が高まるのも、卵子の老化と関係していると言われている。

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