海外市場でシェア拡大 キリンとサントリーが経営統合目指す

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   食品大手のキリンホールディングス(HD)とサントリーホールディングス(HD)が経営統合に向けて交渉していることが2009年7月13日、明らかになった。08年12月期の売上高は、両社の合算ベースで3兆8164億円となり、米国のペプシコやクラフト・フーズに肉薄する規模となる。国内の収益基盤を強化するだけでなく、海外市場でもシェア拡大を狙う。

M&Aに積極的 キリン25%が海外売上げ

   キリンHDとサントリーHDの経営統合は、成長力が見込める海外市場をにらんだもの。景気低迷や、長期的には少子高齢化の影響で国内市場の縮小が避けられない見通しで、両社は海外投資を積極化している。

   世界的な金融危機が深刻化していることで、欧米大手の買収余力が弱まってきたことや、円高で買収価格が下がっていることも、海外投資を前向きにしている。

   キリンHDは、2007年に豪州の乳業大手のナショナルフーズを約2900億円で買収。08年8月には豪乳業大手のデアリーファーマーズを566億円で完全子会社化、さらに09年4月には、1998年に資本参加した豪ビール会社のライオンネイサンを完全子会社化した。フィリピンのビール最大手サンミゲルビールへも出資するなどで、売上高の海外シェアは25%を占める。

   一方のサントリーHDも、07年9月にタイの清涼飲料会社TipcoF&Bと資本提携して進出。08年10月にはニュージーランドの清涼飲料大手のフルコアグループを303億円で買収している。売上高の海外比率は12%になる。

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