2009年の夏休みのレジャー情勢に、異変が起きている。9月の旅行に予約が殺到しているのだ。一方、新型インフルエンザの影響で需要が落ち込んだこともあり、7~8月は低調だ。
9月の海外旅行予約数は、前年同期比67%増
2009年の9月には、「5連休」がお目見えする。03年に、これまでは9月15日だった敬老の日が「9月の第3月曜日」になったことが、そのきっかけだ。9月19日と20日が土日で、21日が敬老の日。23日は秋分の日だ。休日に挟まれた22日も、「国民の休日」として休日になったため、5連休が登場した。9月の5連休が登場するのは初めてで、次に出現するのは15年、その次が26年の見通しだ。
この5連休に、予約が殺到している。JTB広報室によると、9月の海外旅行の予約件数は、前年同期比67%増。HISの経営企画室でも「正確な数字を出している訳ではないが、席は取りにくくなっている。欧州まで往復した際に6万円以上かかっていた燃油サーチャージが廃止され、値頃感が増している中での5連休ですからね」と話す。
これを裏付ける調査結果もある。日経産業地域研究所が09年5月中旬に首都圏で行った調査によると、「半年以内に海外旅行に行きたい」という人に渡航時期を聞いたところ(複数回答あり)、最も多かったのが「9月」(14%)という回答で、5月中旬~6月(12%)が続いた。