毎日新聞は2009年6月13日付朝刊で、毎日新聞編集局顧問の政治評論家・岩見隆夫さんが同紙に連載しているコラム「近聞遠見」に事実誤認があったとして「おわび」を掲載した。
問題となったのは、09年5月30日のコラム「『殉じるとは言ってない』」。5月27日の党首討論で麻生太郎首相が「(小沢一郎氏と)『一心同体、殉じる時は殉じる』と言っていた方が代表になっている」と鳩山由紀夫・民主党代表に発言したことを取り上げた。岩見さんは「鳩山代表がそんな言葉を使ったという記憶がない」として、「麻生首相の思い込みではないのか」と首相の「言語感覚」を批判した。
しかし、「読者のご指摘もあり」調べると、鳩山幹事長(当時)が3月29日、フジテレビ系「新報道2001」に出演した際、「(小沢一郎代表に)殉じる時は殉じますよ」と発言していたことが確認された。このため、6月13日の同コラム欄で「筆者の記憶、調査が不十分だったための間違いで、深くおわびし、訂正します」と「おわび」した。
また、毎日新聞のサイト「毎日jp」からは、問題となったコラムは削除されている。同サイトの6月13日のコラムページや関連ページには、13日昼現在、新聞紙上に掲載された「おわび」は載っていない。