「フラガール」出資会社ゴタゴタ 映画ファンドはダメなのか

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   「フラガール」を支援した映画ファンドの信託会社が、それに続くヒット作が出せず、社長解任などでゴタゴタが続いている。一般投資家から制作資金を集めて運用する信託方式の映画ファンドとして期待されたが、なかなか再浮上のきっかけがつかめないようなのだ。

中古のレクサスを勝手に購入などで社長解任

「フラガール」の公式ブログ
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   日本アカデミー賞などに輝いた2006年の大ヒット映画「フラガール」。ヒロインたちが、フラダンスで町おこしをしようと奮闘し、見事舞台で成功を収めるさわやかなストーリーだった。

   その話題作を縁の下から支えたのが、一般の名もなき投資家たちだった。映画ファンドが、制作資金を彼らから集めて、興行を成功に導いたのだ。

   ところが、そのファンド会社のジャパン・デジタル・コンテンツ(JDC)信託が、映画のさわやかな成功ぶりとは裏腹に、経営面で迷走を続けている。

   その後、ヒット作を送り出すことはなく、赤字続きに。08年には同社部長の出資金約8800万円着服が明らかになり、財務省関東財務局から6月6日に業務改善命令を受けた。さらに、09年2月には、不正な循環取引などで5年間に9億円もの売り上げ水増しがあったと明かし、過去の決算を訂正。さらに、5月22日には、3月期の純資産が信託免許に必要な1億円を下回る4700万円に留まったとして、再び業務改善命令を受けたと報じられている。

   そして、6月2日には突如、就任わずか3か月ほどの生命保険会社出身の社長を解任したことを発表した。取締役会決議を経ないで会社の金を使ったことと他社の取締役を違法に兼任したことなどが理由だ。JDC信託の総務部によると、会社の金を使ったとは、社長専用車として870万円する中古のトヨタ・レクサスを買ったことだというのだ。

   このような社長解任について、金融庁の担当者は、「知ってびっくりしています」と言う。ただ、「取締役会の判断ですので、それについて評価する立場ではありません」としている。JDC信託の総務部長は、「小さな会社が赤字続きなのに社長車購入を決議に上げず、取締役の兼任も申告しなかったためです」と説明。ただ、社長は裁量範囲などと主張したといい、真相は今ひとつ分かっていない。

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