2007年の新潟県中越沖地震で、全7基が運転を停止していた東京電力柏崎刈羽原子力発電所7号機について、新潟県の泉田裕彦知事は09年5月8日、新潟県庁で東電の清水正孝社長と面談し、運転再開への同意を正式に伝えた。これを受け、東電は同日午後から起動試験の準備を開始。9日午後には7号機の制御棒を引き抜き、地震から約1年10か月ぶりに原子炉を起動させる。東電広報部によると、起動試験は通常7~10日で行うが、今回は地震後初となるため慎重に行い、40~50日程度かける見通しだという。
同原発は、中越沖地震で震度6強から7程度の揺れに襲われ、4基が緊急停止した。屋外変圧器で火災が発生したほか、微量の放射性物質を含む水が海に漏れ出し、全基の運転を停止。それ以降も9件の火災が発生していた。
最も復旧が進んでいる7号機については、09年2月に国が起動試験を了承し、4月に柏崎市と刈羽村がそれぞれ運転再開を了承。それを受けて5月7日、泉田知事も県議会全員協議会で運転再開への同意を表明していた。