「私が米大統領在任中最も印象に残ったアジアのリーダーは日本の首相だったミスター・コイズミだ。彼とテネシーのエルビス・プレスリーのホームに行った時、2人で平和について話しあった。私の父ジョージ・ブッシュ(元米大統領)は1940年代に米軍のパイロットとして日本と戦った。その息子が60年後テーブルに向き合って平和を話し合っている。かつての敵が友人になっている。時代は変わるものだ」
米国のジョージ・ブッシュ前大統領は2009年4月18日、中国・海南省で開いたボーアオアジアフォーラムの晩餐会で大統領在任中に出会ったアジアの政治家の印象を尋ねた司会者にこう答えた。
続いてブッシュ前大統領は大統領就任後最大の試練となったセテンバー・イレブン(9・11)のテロ攻撃の後、上海で開かれたAPEC(アジア太平洋首脳会議)で中国の江沢民国家主席から受けた励ましにも大変勇気づけられたと語った。
ボーアオアジアフォーラムは中国が世界の政治、経済、文化など各界の指導者を招いて毎年4月に中国南部の海南島で開いている国際フォーラム。今年は中国の温家宝首相が基調演説し、アジア経済を早期に回復させるため、貿易促進や金融安定化、投資促進など5項目の域内強化策を提案。日本からは福田前首相が出席し、「ロンドンでのG20などで金融危機対応が進んでいるが、経済を強くする役割を民間にも委ねる出口戦略も必要だ」と強調した。