イチローに忍び寄る体の衰え? 久々のヒットは復活の烽火になるか

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   2009年3月19日に行われた、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のキューバ戦で、イチローが13打席ぶりのヒット、続いて三塁打を放った。今回のWBCは「勝つも負けるもイチロー次第」などと言われたが、あまりの不振に「イチローを欠場させろ!」といった激しいバッシングが出るまでになっていた。久々のヒットは、復活の烽火になるのだろうか。

体力面に加え、動体視力も衰える

   イチローはWBC第2ラウンドのキューバ戦、韓国戦でノーヒット。再びキューバと対戦したこの日も、第1打席はセカンドゴロ。第2打席は当てただけのショートゴロ。第3打席は送りバントを失敗し小フライ、に終わった。これで12打席連続の凡退になった。

   この日はTBS系で試合が生放送され、解説の槙原寛己さんはイチローについて、

「積極性に欠けているし、打ちに行くと、いい球で討ち取られる。ゴテゴテ。とにかく(バットを)ふって欲しい」

といい、

   同じく解説の佐々木主浩さんも、

「思い切りがないから、初球の甘いボールを見逃してしまう」

と、復調の糸口が見えないイチローに頭を抱えていた。

   実はWBCでのイチローの不振は、関係者の間では、ある程度予想されていたことなのだという。ナショナルリーグのあるスカウトはJ-CASTニュースにその理由をこう打ち明ける。

   一つは体力面での衰えだという。前回のWBCあたりから少し感じられたが、それが顕著になった、と指摘する。たとえば、以前は一塁ベースまで3.7秒で駆け抜けていたのが、08年シーズンは3.9秒が珍しくなくなっていること。さらに、「動体視力」が落ちていて、ボールをバットの芯から外すことが増えた。そのため、この2年間は内野安打が減り、打率が落ちた、と分析する。また、ほかにも問題があり、さすがのイチローにも衰えが忍び寄っているのではないか、と心配する。イチローも35歳。プロ野球選手の年齢としては下り坂だ。

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