人形のような電子ツール同士でプロフィール交換できるソーシャル名刺が、発売数日で在庫切れになる人気だ。この名刺は、スイス生まれの「ポーケン(Poken)」。早速、購入者同士で名刺交換会も企画された。ただ、ケータイでの赤外線通信が普及した日本で、どのくらい人気が出るものなのか。
名刺交換は今後、「ポーケンする」に?
「『かわいいね』『デザインがいい』との声がよく届きます。思ったより売れて、人気が出ていますね」
ソーシャル名刺「ポーケン」の輸入販売代理店をしているアコニのピーター・ファン・デル・ヴィーエン社長は、こう話す。
ポーケンは、スイスのアーティストが名刺大の大きさにデザインし、パンダや芸者、まじない師など5種類ある。価格は、1個2480円だ。
名刺交換には、センサーが内蔵された人形の手のような部分を、お互いに1、2秒ほどタッチ(ハイタッチ)させる。緑のランプがつけば、データ交換完了だ。この時点では、日時と相手のポーケンIDが記録される。そして、自宅などに帰って、手の部分を抜いて、そのUSB端子をパソコンにつなぎ、ポーケンのサイトにアクセスして相手のプロフィールを見るシステムだ。
プロフィールには、自らの名前や写真のほか、ブログのアドレス、Twitter、フェイスブックといったSNSのIDなどを登録できる。
ヨーロッパでは10週間ほど前に発売され、オランダやスペインではすでにヒット商品になった。利用者の間では、ポーケンでの名刺交換について、「ポーケンする?」、あるいはツールが4本指のため「ハイフォーする?」と言っているという。
日本では、2009年3月13日にアマゾンのサイト上と札幌市内のカフェ1店で発売。ピーター社長によると、一番人気はパンダのキャラクターで、注文が殺到して17日現在で「ほとんどの商品は売れ切れ」だという。来週中に次の分を確保し、3~5週間以内には注文に応じられるようにしたいとしている。今後について、ピーター社長は、「近いうちに小売店も増やしたい。目標は特に決めていませんが、ブランド商品として売り出し、多くの人に購入してほしい」と話す。