貴金属販売などの田中貴金属工業が2009年1月21日に発表した「2008年の個人向け投資用金地金・プラチナ地金の取扱量」によると、プラチナの取扱量が2001年を100とする販売指数で484となり、07年の約5.3倍に膨らんだ。買取指数も182と、約1.5倍に増え、過去20年間で最高の取り扱いを記録した。
プラチナの年間平均価格は1グラム5409円だった。08年3月には1980年以来の最高値となる7589円を付け、5月と6月は月間平均価格が7000円を超えていた。しかし、世界的な景気後退などの影響で価格は急落。11月には03年以来の最安値となる2454円まで下がった。それにより、7月以降は販売量が急増。10月には過去20年間で最高の月間販売量を記録した。
一方、金も安全資産として注目を集めた。08年の平均価格は1グラムあたり2937円。販売指数は111で前年の約2倍、買取指数の199は同2割増(いずれも、2001年=100)だった。金融危機以降、現在も販売量を買取量が上回っており、年間買取量は4年連続で前年を上回った。