景気の低迷によって、運輸業界も再編に動いた。西濃運輸を傘下に持つセイノーホールディングスは、西武ホールディングスが保有する西武運輸の株式を取得し子会社化する。
セイノーHDと西武HDはともに、2009年1月19日に開いた取締役会で基本合意書の締結を決議した。最終的な買収金額は今後詰めていくが、300億円弱とみられている。
貨物自動車運送は、景気後退を背景に国内貨物量が減少。そうした中で、多数の運送業者が激しいシェア争いを演じている。セイノーHDは、関東や九州地区での拠点拡充などネットワークの充実と航空貨物事業を補完する。一方、西武HDは西部運輸の株式を西武建設を通じて間接的に保有する。西武運輸は08年3月期に2億円の赤字を計上。経営状態が芳しくなく、セイノーHDの下で建て直しを図る。