テレビ朝日が、番組用に自作したブログで、1か月もウソ情報を流していた。その結果、ブログに影響された書き込みもみられ、ウソを信じ込まされた人もいたようだ。番組ではネット上にあふれるウソを見破るとうたっていた。にもかかわらず、自らのウソをネットのせいにしていたのだ。
ネット上では、ウソを誤解した人も
テレ朝が仕込んだブログの一つ
テレビ朝日側が仕込んだブログ6作の一つに、「NEWSの意味は?」というエントリーがある。2009年1月10日夜放送のバラエティ番組「ウソバスター!」で最初に紹介されたものだ。エントリーでは、NEWSの意味をこう紹介してある。
「実は、『North,East,West,South』のアタマ文字から取った言葉だったんです 東西南北、様々な場所からの情報を扱っているからだと納得できるよね」
ところが、この情報はウソだった。番組でも、実は、フランス語のヌーベルがNEWSの語源だと紹介している。このエントリーは、08年12月10日に書き込まれており、1か月後にテレ朝側の書き込みが発覚して削除されるまでネット上で垂れ流されていた。
このように、6作のうち、「地下鉄にカーブが多いのは運転手のいねむり防止のため」「サケとシャケの呼び名は加工前と加工後で違っている」といった内容の4作がウソだった。いずれも、同じ12月10日のエントリーで、テレ朝側は1か月の間いくつものウソをネット上でばらまいていたことになる。
実際、ウソを誤解した人がいたようだ。コメントには、「たしかに、『地下鉄に乗って』って映画の中に出てくる映像はやたらウネウネしてたかも…」といった書き込みも見られた。番組を見なければ、ウソを信じ込まされた可能性もあったわけだ。
テレビ朝日広報部では、J-CASTニュースの取材に対し、ネット上でウソを流した自らの非を認め、「ブログは番組のために作ったものですが、そういう見方もできなくはありません。ご指摘に対しては、公に見られるところでしてしまったことに反省しないといけないと思っています」と話している。