朝日新聞と共同通信が実施した全国世論調査で、麻生内閣の支持率が20%を割り込んだことがわかった。「定額給付金」には「やめた方がよい」が圧倒的で、内閣の政策に有権者が不満を募らせていることがうかがえる。読売新聞調査でも20%ぎりぎり。歴代内閣は支持率が10%台に落ち込むと、退陣を余儀なくされており、危機的な状況といえる。
朝日新聞社が2009年1月10、11日に実施した全国世論調査(電話)で、内閣支持率は19%(08年12月の前回調査22%)、不支持率は67%(同64%)で、内閣発足以来最低を記録。福田内閣で最低だった08年5月調査の19%と同水準まで落ち込んだ。目玉政策の定額給付金について、「やめた方がよい」が63%に達し、「政府の方針どおり配った方がよい」の28%を大きく上回った。
「定額給付金、評価しない」が70.5%
一方、読売新聞社が09年1月9〜11日に実施した全国世論調査(電話)では不支持率が7割を超えた。麻生内閣の支持率は08年12月の前回調査から0.5ポイント減の20.4%、不支持率は5.6ポイント増の72.3%となった。支持する理由では「政策に期待できる」が20%(前回24%)に減り、支持しない理由で「政策に期待できない」が36%(同32%)に増えた。「麻生離れ」の大きな要因は、「経済危機への対応を始めとする内閣の政策に有権者が不満を募らせているため」とみている。
共同通信社が09年1月10、11日に行った全国電話世論調査によると、麻生内閣の支持率は08年12月の前回調査から6.3ポイント下落し19.2%。不支持率は8.9ポイント増の70.2%で、森内閣以来約8年ぶりに70%を超えた。政府が補正予算案に盛り込んだ総額2兆円の「定額給付金」については「評価しない」が70.5%と、08年11月の同様の調査から12.4ポイント増加した。