メディアで派手に取り上げられる政治家の発言と言えば、どうしても一部の政治家の問題発言に偏ってしまいがちで、それ以外の議員の「普段の活動の様子」が有権者に伝わる機会は限られている。こんな状況を打開しようと、国会議員が委員会に出席した回数や発言の数などを集計したデータベースがお目見えした。「議員のエンマ帳」とも言える存在で、投票の際の判断材料がひとつ増えることになりそうだ。
「質問主意書提出数ランキング」では鈴木宗男議員がダントツ
データベースのトップページでは、さまざまなランキングが紹介されている
ニュースサイト「JanJan」を運営する日本インターネット新聞社(東京都千代田区)は2008年12月18日、議員の活動状況をまとめたデータベース「国会議員白書」をオープンした。同データベースは、菅原琢・東大特任准教授と共同で開発したもので、議事録などの公開情報をもとに、衆参全議員の(1)議員立法提出数(2)質問主意書提出数(3)委員会出席数(4)委員会発言数(5)本会議棄権・欠席率を集計、公開した。
全議員の活動を集計した事例としては、07年に週刊東洋経済が、議員が国会本会議・委員会で発言した文字数をランキング化した特集「数値データでわかった! 働く議員 vs 働かない議員」などがあるが、今回のデータベースのように、複数の指標で議員活動を比較できるのは珍しい。
データベースのトップページには、各指標ごとのランキングが掲載されている。特に目を引くのが衆院の「質問主意書提出数ランキング」だ。鈴木宗男議員(新党大地)が、外務省関連で質問主意書を大量に提出するのは政界では有名な話だが、郵政選挙後の05年9月11日から現在までに提出した本数は、何と1223本。その次に多く提出しているのが山井和則議員(民主)だが、本数は202本で、鈴木議員の6分の1以下だ。