家電量販大手ヨドバシカメラのECサイト「ヨドバシ・ドット・コム(yodobashi.com)」が、サイトリニューアル後に長期にわたってシステム障害に陥っていることが明らかになった。ユーザーに謝罪するとともに「改善に向けて修正を行っている」とのコメントを発表しているが、いまだ完全に復旧していない状態だ。大規模なショッピングサイトであるだけに、長期のシステム障害は同社の売り上げにも影響しそうだが、同社は「注文ができないわけではない」「大きな損害はないと考えている」としている。
「値段見るだけでも大仕事でイライラする」
「ヨドバシ・ドット・コム」では「お詫び」を掲載
「ヨドバシ・ドット・コム」では、ヨドバシカメラで販売している電化製品を購入できるほか、在庫確認ができるといった機能を持ち合わせている。同サイトでは、トップページに「リニューアルオープン」のセール商品のバナーを掲載しているが、2008年10月29日午後現在で、一部のリンク先の画面や多くの商品のページが表示されにくい状態が続いている。
同サイトでは2008年10月23日に「お詫び」を掲載した。
「現在、ヨドバシ・ドット・コムにてページ画面が表示されるまでに時間がかかる状態となっております。改善に向けて修正を行っております。お客様には大変ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。最新状況については、こちらでご報告させていただきます」
現在でも一部でページ画面が表示されるのに時間がかかる状態で、いまだに復旧の告知はない。
ネット上でもユーザーから「値段見るだけでも大仕事でイライラする」「サイト状態がこんなでは決済でなにが起こるかわからないので怖くて使えません」といった声が上がっており、1週間以上の大規模な障害で、同社の売り上げにも影響を与えそうだ。2008年10月15日の日経流通新聞によれば、同社は小売業のネット通販でトップとなる年間約323億円を売り上げている。
「注文ができないわけではない」
ヨドバシカメラ広報室はJ-CASTニュースに対し、
「(新しいサイトに)移行していくなかで、表示のスピードが落ちるということがあった。お客様にご迷惑をおかけしたのは事実で、それはアナウンスしている。障害というより、アクセスが集中しているなかでチューニング(調整)している状態。(スピードが大きく落ちたことについて)公開する理由はない」
と話す。
さらに、「タイムアウト」で次の画面に進めない状態も一部で発生したにもかかわらず、1週間以上の「障害」の影響については「注文ができないわけではない。(注文数への影響は)公開する情報は無い」としており、
「いまのところ大きな損害はないと考えている」
と主張している。同サイトが通常の状態に復旧するのは「もう間もなく」ということだ。