世界的な金融危機の最中、テレビ朝日が「大和証券が破たん」と誤って報じた。2008年10月10日夕方の「スーパーJチャンネル」で、与謝野馨・経済財政担当相談話の字幕に、経営破たんした生命保険の「大和(やまと)生命」と誤って「大和証券」と報じた。
テレビ朝日は、同番組内であわてて「番組からのお詫び」を放送。さらに、同日の「報道STATION」でも、女子アナが正誤表を使って訂正するとともに謝罪した。
間違えられた大和証券グループ本社は、「当日は各方面から、お客様からの問い合わせもありましたが、いまのところ風評被害のようなことはありません。ただ、このようなことが2度とないよう厳重抗議しました」と話している。
「大和生命」の読み方も知らず?
それにしても、お粗末だ。破たんした生保は「大和」生命だが、「やまと」生命と読む。字幕の作成者は、会社名の確認を怠ったばかりか、破たんしたのが生保か、証券か、銀行かも確かめていなかったことになる。
ネットには「これはテレビ朝日の報道テロ」「こんなの気がつかないわけがない。あり得ない間違い」という声も。
ニューヨーク市場など、世界各国で株価が上昇したこともあって、週明けの東京株式市場も急騰。誤報にも、当の大和証券は「当社の経営がひっ迫しているわけではありませんから」と、何事もなかったかのように落ち着いている。