金相場が再び上昇 「不況に強い」を見せつける

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   金相場が再び上昇している。米証券大手のリーマン・ブラザーズの経営破たんやアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)への公的資金の注入を引き金に、世界中の投資マネーが株式や債券、証券化商品に代わる投資商品を探してさまよう中で、金は2008年9月18日に過去最大の上げ幅を記録した。7月15日に年初来最高値の1グラム3339円(田中貴金属工業、小売価格)をつけて以降、下落傾向にあっただけに不況時に強い「金」を見せつけた格好だ。

田中貴金属のWEBサイトにアクセスが集中

リーマンショックで「金」再び上昇
リーマンショックで「金」再び上昇

   9月15日のリーマン・ブラザーズの経営破たんを境に金相場が上昇している。前週の12日に小売価格で1グラム2758円を付けていたが、これは最近の1か月間の最安値だった。それが連休明けの16日には22円値上がりして2780円。田中貴金属工業では16日、インターネットで金相場などを知らせるWEBサイトに朝からアクセスが集中したため、一時システム・トラブルが発生したほどだ。

   9月24日には1グラム3178円となり、リーマン破たん前と比べて420円上昇。年初来最高値の3339円も見えてきた。田中貴金属は、「金融市場の混乱で金の価値が再び見直されていて、ある程度のシフトが予想されます」(貴金属部)と話している。

   「リーマン・ショック」によって世界中が金融不安と経済不況に陥ったため、株式や債券といった証券市場から投資マネーが逃げ出している。米国景気の低迷観測から原油価格も一時1バレル100ドル割れもチラついた。いまの不況は米国だけでなく世界的で、「そこには資源国も含まれています」(田中貴金属)。そのため、原油価格なども安定しない。

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