ビーチバレー浅尾美和選手の欠場について、東京中日スポーツの記者がプロは肉親の死でも戦うべきだというコラムを書いて、批判が相次いでいる。肉親より仕事を優先しろとはひどいのではといった内容だ。これに対し、同紙では、J-CASTニュースの取材に対し、「厳し過ぎる書き方だった」として、訂正を出すことを明らかにした。
「プロとしての責任を果たすべきではなかったか」
妹の急死で欠場した浅尾美和選手
「親の死に目にも会えない。プロとはそういう覚悟を持って戦う"特殊な人"だと思っている」
東京中日スポーツのコラム「記者の目」は、こう啖呵を切って説き始める。2008年9月6日付記事で、ビーチの妖精こと浅尾美和選手(22)が、家族の急病を理由にツアーを「ドタキャン」したことを伝えたうえでだ。浅尾選手は、岡山県内で5日に始まった今季最終戦「アイムの家オープン」に出場することになっており、ペアの相手や100人近くのファンが会場に来ていたという。
中日の記者は、コラムの中で、次々に疑問をぶつける。
「片田舎のビーチにまで足を運ぶファンのためにも、プロとしての責任を果たすべきではなかったか」
「芸能人を扱うがごとく、周囲が過保護になってしまってはならない」
ところが、浅尾選手の妹の美紀さん(17)が5日に亡くなっていたことが、3日後に明らかになった。新聞各紙によると、美紀さんは8月12日朝、実家のある三重県鈴鹿市内で交通事故に遭い、意識不明の重体になっていたというのだ。
すると、2ちゃんねるなどネット上では、妹の死よりもツアーを優先しろとは人間としてひどいとの中日批判が渦巻いた。記者の意見に理解を示す声もあったが、発行元の中日新聞社にも「早く謝罪記事でも出した方がいい」との声が寄せられている。