総合情報サイト「All About(オールアバウト)」が、公明党・創価学会について書かれた記事を「不適切な記事の可能性がある」として掲載をいったん取り消したことが分かった。記事を取り消すのは異例の事態だが、サイト側は、抗議などは特になく、自らの判断で行ったことだとしている。
「確認作業前に誤って掲載された」
いったん取り消されたAll Aboutの記事
政治解説者が書いた「公明党・創価学会基礎知識2008」。それが2008年8月31日に「All About」に掲載されたものの、わずか1日で突然姿を消した。
それが公明党・創価学会の記事だっただけに、ネット上で様々な憶測を呼んでいる。
All Aboutは、各分野の専門ガイドによる解説記事で知られる。今回は、「よくわかる政治」のテーマで、創価学会の成立から国政進出、自公連立などまで党と学会の歴史をつづっていた。前文では、「決してタブーではないはずなのに、この両者の歴史を語った本やサイトは少数。しかし有権者ならしっておくべき、必要最小限の知識をまとめてみました」とその意図を説明している。
内容を見ると、書籍や学会ホームページ、新聞を参考に、党や学会の内部事情が詳細に描かれていた。例えば、「これからの創価学会と公明党」では、公明党が創価学会なしではやっていけないと述べ、最高実力者の池田大作名誉会長が、80歳を迎えても後継者はおらず、本人も副理事長の長男の世襲にも反対していると言われるなどと紹介している。
記事は、しばらく取り消された状態だったが、9月2日になって、編集部が記事のあったページで事情を説明する一文を載せた。「確認作業前に誤って掲載された」ため一時非掲載にしたとして、「現在確認作業を行っておりますので、いましばらくお待ちください」としている。