北京五輪のサッカー男子予選の初戦で、日本は米国に0-1で敗北した。何度も決定的なチャンスをつくりながら、相変わらずの「決定力不足」で相手ゴールネットを揺らすことができない。毎度の失態に「日本はサッカーを変えないといけない」といった声もサッカー業界から上がっている。ネット上では「公務員サッカー」と揶揄される有様だ。日本人はどうしてこうも点が取れないのか?
「日本は今のサッカーを変えないといけない」
パスをつないでチャンスを作り出す場面はあったが、相変わらずゴールは奪えない。2008年8月7日に中国・天津で行われたサッカー男子予選B組初戦で、日本は米国に0-1で敗れた。
日本は何度も決定的な好機を演出したが、それに対し米国は後半2分のワンチャンスをものにした。日本は前半21分にフリーのディフェンダー・森重真人(大分)に絶好のボールが来たが空振り。前半30分、40分にも右サイドバックの内田篤人(鹿島)が絶好のクロスをゴール前に入れたが、点を取ることができない。先制された後半にはロングボールをペナルティエリア付近に放り込んでチャンスを作ったが、ことごとくボールはゴールマウスを外れた。ピッチの悪さや、高温多湿も指摘されたが、それは相手も同じである。
反町康治監督は、試合後の会見で、
「惜敗なんですけども、まだ日本の力を全部出し切れていないかなというのが正直な感想です」
と述べたが、マスコミからは「負けるべくして負けた」「リスクを犯さないから点も取れない」と酷評されている。
2008年8月8日付のニッカンスポーツやサンケイスポーツによれば、日本サッカー協会の名誉副会長でもある釜本邦茂氏は、五輪初戦をテレビで観戦した後、
「パスの出し手が10人いても点は取れない。日本にはゴールに向かっていく選手がいない」
「きれいなサッカーを目指しても肝心なところで勝てないのではしようがない。日本は今のサッカーを変えないといけない」
と、サッカー協会の指導方針にも言及しながら、日本のサッカースタイルを批判したという。