お笑い芸人の青木さやかさんは所属事務所の社長と食事に行った時の出来事を2008年8月5日のブログに書いている。
食事した相手とは、ワタナベエンターテインメント代表取締役社長の渡辺ミキ氏だ。青木さんは以前のブログで、「会社の社長であり、よき相談相手」と書いていた。
あいにくの雨だったこの日、青木さんは第一声に「社長~いや~雨って嫌っすね~~~」というせりふを考えていた。しかし既に、店に着くまでの間に会話を交わしている。「もう第十声くらいだけど言ってみよう…どんな反応か…」と思い、せりふを口にした。
すると社長は「青木、なに食べたい? 好きなの選んで」と返してきて、「雨嫌っすね~」はあっさりとスルーされた。そこで青木さんは、「あ、じゃあ温野菜を」と答える。社長は「わかったわ」という。考えてきたせりふがスルーされたことは気に留めなかった。ところが、1つだけ気になることがあった。社長はオーダーの際に、「温野菜を頼んでくれなかったのだ」。
「温野菜も食べたかった」
「じゃあ
何故
聞いたのだろう」
疑問はわくが、不思議と指摘する気にもならず、かといって「温野菜も」と店員に言う気にもならなかった。
「温野菜なんかどっちだっていい、食べるものじゃなくて一緒に食べる人の方が大事だ」
と思ったからだ。しかし、やっぱり気になった。
「温野菜も食べたかったということを明日ブログで暗に訴えよう」
そう心に決めて、久々の食事を楽しんだ。