主食の「お米が復権」している。小麦粉が大幅に値上がりした影響で、パンや麺類の売れ行きが下降する中、お米は08年に入り5か月連続で購入量が増加している。ふりかけなど周辺食品の売り上げも好調だ。スーパーの担当者も「急激にこれだけ伸びるのは珍しい」と驚いている。
「値上げ時代にご飯が復権」
お米の購入量が増加傾向だ(写真はイメージ)
総務省が2008年6月27日に発表した家計調査によると、2人以上の世帯の毎月の米の購入数量が、前年比で1月から5月まで5か月連続で増加。3月は1世帯平均が6.77キロで同6.1%増になった。これに対しパン、カップ麺、スパゲッティが08年に入り減少。特に4月はパンが6.1%減、カップ麺が18.3%減、スパゲッティ13.3%減といった落ち込みぶりだ。こうした現象は、お米の市場価格が横ばい、もしくは値下がり傾向なのに比べ、他の食品が前年より2ケタ以上も値上がりしたからではないか、と米穀安定供給確保支援機構は推測する。
「お米はドメスティック(自国)のものですし、在庫もあります。小麦のように世界市場に左右されません。まぁ、主食のお米の値段が乱高下したら、国民はたまったもんじゃありませんからね」
と胸を張る。
フジテレビ系ニュース番組「めざましテレビ」(08年7月1日放送)では、「値上げ時代にご飯が復権」という特集を組んだ。VTRで登場した主婦達は、パンは高くなる一方だから、
「節約のために、ご飯中心にしました」
と話し、朝の食卓を囲んでいた。