子供たちが運営する「学校裏サイト」が社会問題化しているが、大人の社会でも「裏サイト」が増えているのだという。「会社裏サイト」や「マンション裏サイト」と呼ばれているもので、そこには役員会終了直後に極秘資料がアップされたり、「AとBは不倫している」などのカキコミがある。「学校裏サイト」と同様、誹謗中傷的な発言が増え、社会問題化する危険がある。
役員会議の直後にアップされた極秘データ
インターネットの風評を調査する専門会社によると、「会社裏サイト」の場合には、新入社員の給与明細の写真、役員会議の直後にアップされた極秘データ、上司の不正の告発などのほか、女性関係のうわさも多い。ただし、書き込まれた内容が事実なのか、単なるうわさ話なのかはわからないものが大半だと見る。
「サンデー毎日」の07年10月14日号には「上司の悪口満載『会社裏サイト』の危険な中身」という記事が掲載されていて、
「直属上司の陰険なお局ババア。コイツが私に対してパワハラする」
「毎年同じ事を方針にあげて何もしないバカ経営者」
「最近別の部の子と仲良くなったけど、話を聞くと私の上司と不倫しているらしい」
などというカキコミを紹介。上司の不正や不倫などの過激な話が多く、「裏」のため本音が出やすいと説明されている。
「会社裏サイト」など大人が運営するサイトが増え始めたのは「学校裏サイト」が問題視され始めた2007年とほぼ同じ時期だという。
増えてきた背景について、都内の別の風評調査会社は学校裏サイトの存在に影響され、真似をする形で増えたのではないか、と推測する。もともと会社の悪口や、内部告発は「2ちゃんねる」などの掲示板や、「ミクシィ」といったSNSに多く出ていた。しかし、これらはメジャーな媒体のため、書いた人が誰なのか特定される事が多く、該当企業への通報やサイトの「炎上」が起こった。そのため、
「閉鎖された見つかりにくいカキコミ場所を探した結果だろう。パスワードがなければ入れないように厳重に管理しているものも多い」
と話す。