SF作家の巨匠・筒井康隆さん(73)がブログを開始した。70歳を超えたベテランの小説家がブログを書くことは珍しいが、筒井さんには早い段階からインターネットに注目し、先駆的な取り組みを行ってきた実績がある。今回も、通常のブログの横書きとは異なる、縦書きを採用するなど意欲満々だ。
早い段階からネットに注目
筒井康隆さんのコンテンツサイト「笑犬楼大通り」がオープンした
筒井康隆さんといえば、日本を代表するSF作家の一人として知られる。代表作に、『時をかける少女』『七瀬ふたたび』『パプリカ』など。1983年に公開された映画『時をかける少女』は、原田知世さんが主演し、大ヒットした。
筒井さんは、インターネットで先駆的な取り組みを行ってきた。1992年、朝日新聞に発表した『朝のガスパール』は実験的な小説だ。読者からの投書や、当時としては珍しい、「ASAHIネット」の掲示板に寄せられた意見を小説に反映させるという手法が話題を呼んだ。
また、1993年には出版社とのトラブルから「断筆宣言」を行ったことでも知られる。しかし、断筆中の1995年、ホームページを開設し、未発表作品を公開したこともある。