不動産の購入に対する投資家の姿勢が慎重になってきた。日本不動産研究所が2008年5月20日にまとめた「投資家調査」の中で、「今後1年間の不動産投資に対する考え方」を複数回答で聞いたところ、「新規投資を積極的に行う」と回答した割合は80%となり、前回調査の07年10月と比べると14ポイント低下した。同研究所によると、「03年11月に調査して以降、最低の水準」という。「当面、新規投資を控える」は20%、「既存所有物件を売却する」が33%で、それぞれ前回比で15ポイント上昇していた。
不動産はこのところ、価格が上昇基調にある一方で利回りが低くなっていて、「(回答を得た先の)6、7割が、もう限界を感じているほど」と話している。
なお調査の対象は、年金基金や金融機関、不動産賃貸、デベロッパー、投資ファンドの運用会社などの法人で、4月1日時点の状況を聞き、113社から回答を得た。