広島市は、18歳未満の未成年者が利用する携帯電話やパソコンに、有害サイトの閲覧を制限する「フィルタリング」機能をつけることを2008年7月から義務付ける。携帯電話会社や都道府県で自主的に取り組む例はあるが、広島市によると、義務化に踏み切ったのは「全国で初めてではないか」という。
未成年者に「フィルタリング」機能をつけることを義務付けた広島市
対象となるのは、携帯電話販売店とインターネットカフェだ。
広島市青年育成部の担当者によると、「これまでも携帯電話販売店が保護者の了解を得てフィルタリング設定していたこともあり、販売店には特に困惑した様子はない」という。 一方、インターネットカフェには、18歳未満にはアクセス制限したパソコンを貸し出すなどの対策が義務付けられる。パソコン用のフィルタリングソフトは有料で、店側からは不満が寄せられている。
条例には罰則も設けられている
青年育成部の担当者は、「事業者にも協力してほしい」と説明し、費用の負担はしない方針だ。6月には関連の会社を対象にした説明会を行う。
また、この条例には罰則も設けられている。違反した事業者には、立ち入り調査をして指導、勧告をする。それでも改めない場合には、事業者名を公表する。
「青少年と電子メディアとの健全な関係づくりに関する条例」は、3月に可決された。