NHKの「うたのおねえさん」が番組中で下手な絵を描いたとして話題になった「スプーのえかきうた騒動」はネットユーザーの間では比較的有名だ。ところが、騒動が沈静化したあとに「おねえさん」が開設したブログに「スプー」のシルエットが確認できるとして、再びネット上で話題になっている。
「おねえさん」のイラストはインパクトがあった
06年には「極悪スプー」のAAも登場した
この「えかきうた騒動」の経緯を簡単にふり返っておくと、NHK教育テレビの幼児向け人気番組「おかあさんといっしょ」で「うたのおねえさん」を担当していた、はいだしょうこさん(28)が描いた絵の下手さがネットユーザーの間で話題になった、というものだ。
具体的には、2006年4月28日の放送された内容が話題になった。うたの「おにいさん」と「おねえさん」が、番組キャラクター「スプー」の似顔絵を、「スプーの絵描き歌」を歌いながら描く、というものだ。「おにいさん」が描いたスプーは、いたって普通だったのに対して、「おねえさん」が描いたスプーは、本来ならば丸みを帯びているはずの輪郭が非常にゴツゴツしたものになるなど、非常にいびつなものだった。「おねえさん」の絵を見た「おにいさん」は、10秒ほど半笑いしながら番組を進行せざるを得なくなるほど、「おねえさん」のイラストはインパクトがあるものだった。
これがネット上で話題になり、2ちゃんねる上に大量にスレッドが立つ「祭り」が発生。いびつな絵は、怖い表情で悪人顔でもあったため「極悪スプー」と命名された。「極悪スプー」のアスキーアート(AA)が人気になったり、番組が動画投稿サイトに投稿され、大量にアクセスされるということも起こった。もちろん、この動画の著作権はNHKにあるため、NHKはユーチューブに削除要請し、動画は削除されたが、ネットユーザーが同じ動画を再びアップロードする、という「いたちごっこ」も繰り広げられた。
さらに、この「極悪スプー」をご丁寧にも立体化してフィギュアを作成するという強者も出現。作品はヤフーオークションに出品され、一時期は入札価格は7億円にも達した。もっともこの時はオークション自体が取り消しとなり、取引は成立しなかった。