米ニューヨーク州のエリオット・スピッツァー知事(48)が、高級売春組織「エンペラーズクラブVIP」の常連客だったとして辞任した問題で、スピッツァー知事の「お相手」とされる「クリスティン」と呼ばれる女性の正体が明らかになった。実はマンハッタンに住む歌手志望の女性で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「マイスペース(My Space)」で赤裸々な心境を語っていた。
お相手はマンハッタン在住・歌手志望の女性だと実名報道
NY州知事が溺れた女性「クリスティン」(My Spaceから)
騒動の渦中にあるスピッツァー知事が2008年3月12日、記者会見して辞任すると発表した。同知事は、連邦捜査当局によって買春疑惑が浮上。高級売春組織「エンペラーズクラブVIP」への支払いは、交通費など経費も入れて1回で約4000ドル(約40万円)といわれ、総額で約8万ドルに上ると見られる。米国の報道によれば、スピッツァー知事は07年夏ごろから少なくとも8回以上この高級売春組織を利用し、「顧客9」と呼ばれていた。
高級売春組織「エンペラーズクラブVIP」のホームページ(現在は閉鎖)によると、ニューヨークを拠点に、ロサンゼルス、マイアミのほか、欧州のロンドン、パリなどにも女性を派遣しており、
「私たちは、類まれなスタンダードの紳士たちむけに、ファッションモデル、美人コンテストの優勝者、優秀な大学生や卒業生、(金融や芸術、マスコミなどに)成功した女性を専門に扱っております」
と謳っていた。女性はダイヤモンドで7段階に格付けしてあり、「1日コース」だと、「3つ星」女性で1万ドル、「7つ星」女性で3万1000ドル。「時間コース」だと、1時間「3つ星」女性で1000ドル、「7つ星」女性で3100ドルとなっており、一般庶民には想像できないほどの「高級ぶり」だ。知事の相手をしたとされる女性「クリスティン」は、どの格付けだったかはよく分かっていない。
2008年3月13日のニューヨーク・タイムズ(電子版)は、「クリスティン」に電話インタビューした記事を掲載。同紙は、「クリスティン」は、マンハッタン在住・歌手志望のアシュリー・アレクサンドラ・デュプレさん(22)だと実名で報じ、デュプレさんの「モンスターのように思われたくない」といった声を伝えた。
しかし、同紙の、スピッツァー知事にいつ、何回会ったのかといった問いについてはノーコメントを貫いたという。