給食費未納に法的措置広がる 「学校給食立ち行かない」

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   学校給食費未納が全国に広がるなか、保護者に対し法的措置を取る自治体が増えてきた。払えるのに払わない、という悪質なケースもあり、このままでは「公平な負担という学校給食制度が立ち行かなくなる」という危機感の表れだ。静岡県島田市の場合は、07年7月地元の簡易裁判所に未納8世帯への支払い申し立てを行い、08年1月に一応の決着をみた。

給食費の回収にきた職員に暴力を振るう親

   島田市が07年に給食費未納世帯を調査したところ、68世帯の約500万円が未納であることがわかった。文書発送や直接訪問で払いを要請したが、「無視」が8世帯あった。生活に困窮している、という様子でもなく、立派な家に住んでいたり、中には職員が訪問した際に暴力を振るわれる、という事態も起き、同市は07年7月に簡易裁判所に支払い申し立てを行った。8世帯合計の滞納額は約120万円。

   同市の教育委員会はJ-CASTニュースの取材に対し、支払い申し立ての経緯についてこう説明した。

「結局、話し合いというものが全くできないんですよ。ならば強い態度を示そうと。学校給食は公平な負担で成り立っていますので、普通に収めている世帯が感じた不公平感というのは大変なもの。今回の措置についての意見や苦情などは一切なかった」

   同市は08年1月9日に記者会見を開き、法的措置に踏み切った8世帯との裁判が一応の決着を見たと発表。異議申し立てにより訴訟に発展した2世帯とは和解。3世帯は滞納金を一部納付し、残る3世帯は延納願いが出された。教育委員会はJ-CASTニュースに、

「08年1月時点の給食費納入額が既に昨年度を上回っています。強い姿勢で臨んだことが世帯の意識を変えた、ともいえます。(給食費の未納に悩む他の自治体も)こういう解決策をとるのもいいのではないでしょうか」

と話した。

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