ガッキーこと人気俳優の新垣結衣さん(19)が主演している映画「恋空」の原作に盗作騒ぎがあったことがわかった。関係者によると、別のケータイ小説に内容がダブっているとして、出版社間で話し合いがあったという。トラブルはその後収まったようだが、「恋空」人気に影響はあるのだろうか。
「編集者同士で話し合いがありました」
「恋空」のパクリ疑惑を報じた「週刊文春」
映画「恋空」は、2007年11月3日に公開されてから、邦画の中では、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」と人気を二分している。現在まで観客動員は260万人を超え、興行収入は32億円を突破した。邦画の年間トップにまでは至らない模様だが、配給している東宝の映画宣伝部では、「大ヒットの部類に入ると思います」としている。
そんな中、人気にやや水を差すような報道があった。「週刊文春」12月13日発売号の記事「新垣結衣主演『恋空』を襲ったパクリ疑惑」だ。それによると、原作のケータイ小説は、別のケータイ小説にストーリーがとても似ているとして、一時、出版社間などでトラブルになっていたという。別の小説とは、06年7月7日にベストセラーズ社から発売された井上香織さんの「さよならの向こう側」。
両小説を比べると、登場人物の表現方法などは違うものの、ストーリーやいくつかの描写場面に共通点が見られる。ヒロインの女子高校生が同じ高校の男子と付き合い始め、その後、がんを患っていたこの男子が心配をかけないようヒロインを遠ざけていたが、やがて再会して悲しい別れを迎える、といったストーリー部分などだ。
著作権に関わるケースだが、トラブルは本当なのか。
J-CASTニュースがベストセラーズ社に聞くと、総務の担当者はその事実を認めた。
「以前にそういう(著作権がらみの)話が出て、うちの編集者が向こう側の編集者と会ったことはあります」
文春の記事では、弁護士を通じて、「恋空」を発売したスターツ出版などに著作権侵害を訴える内容証明を送ったとある。ただ、ベストセラーズの総務担当者は、詳しい経緯については、「担当編集者が退職してしまっているので、よくわからない」としている。