ニコニコ動画に投稿された「ねこ鍋」が、DVDなども発売される人気になっている。「萌える」「癒される」。動画には、8万件にも近いコメントが寄せられる盛り上がりぶりだ。この人気に引っ張られるように、ネコにまつわる話題が次々に発掘され、にわかネコブームになっている。
カレンダーやぬいぐるみの発売も予定
コネコたちの「激盛」となった「ねこ鍋」写真集の一場面
コレをやっちゃマズイだろーー「ねこ鍋」と聞いて、フジ「とくダネ!」の小倉智昭キャスターが思わず勘違いしたような場面を目に浮かべる人はもう少ないだろう。ニコニコ動画に2007年8月5日に投稿された「ねこ鍋」が、ネット住人の世界を超え、社会現象になっているからだ。この動画は、みるみるアクセスを伸ばし、11月8日までについに再生70万回を突破した。
「ねこ鍋」は、コネコ4匹が土鍋の中で丸まって眠る様子を映しただけの5分余の作品。ところが、その意外性が受け、一躍ネット住人のアイドルに。特に2~4匹が一つの土鍋にまとまって眠る場面は、それぞれ「大盛」「特盛」「激盛」と呼ばれて評判になった。ニコニコ動画を運営するニワンゴの親会社のドワンゴによると、投稿者のハンドルネーム「エレファント」さんは、岩手県在住の女性。エレファントさんが夜中に土鍋の片付けをしていたところ、コネコたちが鍋の中に入ってきたのを面白く思って動画を撮った。コネコたちは、近所の河原で拾ってきたものだという。その後、続編も作られている。
「ネコ好きの目線で撮って、コミカルで愛情あふれたコメントが付いたことが人気の理由では」とドワンゴの広報担当者。ドワンゴの別の子会社は10月24日、「ねこ鍋」を同名のDVDにして店頭販売を始め、11月8日までに3万枚を売るヒットになった。11月1日には、講談社から写真集「ねこ鍋」も発売され、ブームはさらに続いている。ドワンゴでは今後、カレンダーやぬいぐるみの発売も予定しているという。