牛丼チェーンの「すき屋」が2007年10月16日、牛丼の「並盛」3杯分の牛肉と大盛りと同じご飯を使った「メガ牛丼」の販売を始めた。出足は好調だという。このほか、日本マクドナルドの「メガマック」、ファミリーマートの「メガ弁当」も大人気だ。「ダイエット」「美容」がトレンドだったはずなのに、これほどまで「大食い」がもてはやされるのはなぜか。
たまには「お腹いっぱい食べたい」
「メガ牛丼」には「並盛」3杯分の牛肉が使われている(「ゼンショー」ウェブサイトより)
「メガ牛丼」はさすがに迫力がある。1286キロカロリーで、ジョギングを2時間するのと同等のカロリー量なのだという。値段は680円で07年11月11日までは30円引きになっている。「すき屋」を経営するゼンショーの広報担当者はJ-CASTニュースの取材に「想像を超える好評」と話し、笑いが止まらない、という感じだった。
「一般のお客様が食べられているんですよ。紅ショウガや七味などの薬味や、カレーなどのトッピングを使って、色んな味を楽しんで食べておられます」
同社広報担当者によると、お客から「特盛」以上量がある牛丼が食べたい、という要望が多くなったのは07年春からだという。ちょうど「メガマック」発売の頃だ。世の中はダイエットや、美容に気を使う人が多いはずなのに、「メガ」を食いたいなんて、何が変わってきたのか。同社広報はJ-CASTニュースにこう説明した。
「ダイエットを気にしている方でも、たまには『お腹いっぱい食べたい』という気持ちがあります。お腹がいっぱいになると幸せな気持ちになりますしね。そんな人達のニーズに合った商品が出た、ということなのではないでしょうか」
つまり、「たまには大食いをしたい」ということのようだが、その背を押したのがギャル曽根さんなどのフードファイターのテレビ露出なのではないか、と同社広報は考えている。
「あれだけの量を食べると、見ている側も気持ちいい。見ている人も食べたくなってしまう」
ちなみに、テレビ東京系で07年9月30日に放送した「元祖!大食い王決定戦」が視聴率19,7%を記録した(関東地区:ビデオリサーチの調べ)。なんと同局では21世紀中2番目の高視聴率。瞬間最高視聴率は、ギャル曽根さんが敗退した瞬間の28.8%だった。