「朝ズバッ!」みのもんた氏に「安倍首相擁護」の発言が目立っている。辞任会見直後に首相から直接電話がかかってくる「間柄」だ。最近では「辞める必要ない」とまで言い切った。「安倍首相応援団」といってもよく、「情報番組のキャスターとしていかがなものか」といった指摘も出ている。
首相から直接電話がかかってくる「間柄」
みの氏は辞意表明直後の安倍首相から直接電話をもらったと述べた(TBSより)
TBS系情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」といえば、2007年1月の不二家をめぐる報道に問題があるとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)に「重大な放送倫理上の問題があった」とする指摘を07年8月6日に受けたばかり。しかも、不二家について「はっきり言って廃業してもらいたい」「(不二家製品の異物混入のニュースについて)異物じゃなくて汚物だね、こうなると」などとみの氏が発言したことについては、「根拠の薄い断定・断罪的なコメント」ととりわけ問題視され、みの氏が「朝ズバッ!」番組内で、
「私も40年しゃべり手をやっておりますけれども、まだまだ反省する点はたくさんあると思います」「素直にお詫び申し上げたいと思います」
などと述べ、約5秒間にわたって深々と頭を下げるにまで至った。みの氏は、その後の同番組でも「ズバッ」と「断定・断罪」することを以前より控える若干の「反省モード」になっているが、安倍首相への「擁護姿勢」は相変わらずのようだ。
安倍首相が07年9月10日行った所信表明演説については、翌11日の放送で、
「安倍さんはクリーンなイメージ。反省から始めるなんて素直ですよ。辞める必要なんかない」
と発言。日刊スポーツによれば、同日に安倍首相が辞意を表明した際には、「安倍さん本人には何の落ち度もない。起用した閣僚が政治とカネの問題で足を引っ張った」と述べたという。さらに、辞意表明の次の日の2007年9月13日には、
「2時に『思いッきりテレビ』終わりまして、事務所に入って、午後の3時35分くらいですかね。安倍さんご本人からお電話いただきまして、約5分くらいですかね、お話をさせて頂きました。突然の電話でびっくりしましたけど、言葉を失いましたね。安倍さんが一方的に結構早口で、ご自分のお気持ちを述べてくださいました。それを聞いてて、ああ、これはやっぱり体調をもとに戻すことの方が先決ですよ(と)最後には言わざるを得なかったですね」
と、非常に親密な間柄であることを示唆しながら、安倍首相を終始擁護した。ちなみに、安倍首相の辞任会見が始まったのは12日の午後2時。情報が錯綜するなかで、みの氏は会見の約1時間後には本人から直接電話をもらえたということになる。