国立公園の鳥取砂丘で2007年9月8日朝、「HUCK」と巨大な落書きがされているのが見つかり、大騒ぎになっている。書いたとみられる名古屋大学のサークルは、法を犯した可能性があるのに、ブログで堂々と写真まで公開していた。AAAに続き、またまた発覚した若者の落書き行為。なぜ自分のしていることに自覚がないのだろうか。
2ちゃんねらーが名古屋大学のサークル割り出す
名大のサークルが落書きを明かしていたブログのページ
発端は、2007年9月9日付の読売新聞が「砂丘に落書き 『景色台無し』」と観光客の怒りを報じたことだった。それによると、鳥取市の鳥取砂丘で最も高い場所にある傾斜面の「馬の背」で、縦15メートル、横50メートルにもわたって「HUCK」と砂に字が掘られていた。
この報道に動いたのが2ちゃんねらーたちだ。字の情報や若者10~20人のグループという目撃証言をもとに、あっという間に、名古屋大学のアドベンチャーサークルを割り出し、スレッド上で祭り騒ぎになった。
このサークル「ハックルベリーフィン」は、なんと落書きの件を9月9日付のブログで公開していた。それによると、「歩いて日本縦断」をテーマに、兵庫県の新舞子海水浴場から鳥取砂丘まで160キロの道のりを1週間かけてメンバー70人で歩いたという。ブログには、「HUCK」と明確に読み取れる記念写真とともに
「鳥取砂丘に名前を刻んできました!」
という一文が無邪気に記されている。「HUCK」は、サークルの略称とみられる。
ところが、この場所は、山陰海岸国立公園の特別保護地区の一角。砂丘は国指定の天然記念物でもある。読売の報道を受けて、鳥取砂丘を管轄する環境省の浦富自然保護官事務所では、自然公園法に違反する可能性もあるとして調査を始めた。同事務所では、J-CASTニュースの取材に対し、
「法に抵触するかどうかは、現在調査中なのでまだコメントできない。しかし、砂丘に字や絵を描くのは、法以前の問題。一般の観光客が見るものですから、何も書いてほしくない。注意を呼びかける看板はないが、今後は設置を検討したい」
と話している。