TBSが、「ハニカミ王子」石川遼選手の独自情報を入手しようと、小型マイクを仕掛けようとしたり、主催の関東ゴルフ協会に無断でヘリコプターを飛ばしたりした問題で、同社の対応に批判が高まっている。井上弘社長の冗談めいた「謝罪」はスポーツ紙から酷評され、「他人事のようだ」という批判も出ている。
福澤アナ涙の謝罪を、「叱咤激励と受け取っている」
福澤アナの番組内での謝罪は何だったのか・・・(TBSより)
TBSの情報番組「ピンポン!」は、関東アマチュアゴルフ選手権に出場している石川遼選手の「ナマ声」を入手しようと、大会前日に石川選手の同伴競技者のアマチュアゴルファー・広田文雄選手に小型マイクを忍ばせるよう依頼した。また、同局の報道番組「イブニング5」は、大会中の2007年6月4,5の2日にわたって、関東ゴルフ連盟(KGA)に事前に許可を取ることなくヘリコプターを無断で飛ばし、プレー中も低空飛行で騒音を撒き散らすなどしていたことも明らかになっている。
「ピンポン!」は2007年6月6日の放送で、番組内で謝罪。J-CASTニュースが同日に報じた通り、福澤アナが「あまりに非常識な当番組の暴挙であります」と涙ながらに謝罪するなどした。
しかし、福澤アナのこうした謝罪とは裏腹に、TBS側の対応には真摯な姿勢というものが伺えない。
各紙の報道によれば、07年6月6日に行われた定例会見で、TBSの井上社長は「不適切取材」について一定の謝罪の意を示したものの、局としての報道姿勢についての謝罪はなかった。さらに、「一言で言えばバッカじゃないか。大沢親分風に言えば、喝どころではなく、喝、喝、喝、喝」などと冗談交じりに述べている。これには6月7日のスポーツ各紙も、「人ごとのようだった」(デイリースポーツ)、「ギャグを交えて謝罪」(日刊スポーツ)などと、批判的に報道している。
さらにTBS編成局長は、福澤アナの涙の謝罪を、「感情が高まっていたようだ。スタッフへの叱咤激励と受け取っている」と述べるなど、真剣に受け止める気もない様子だ。