小学館は2007年6月1日、インターネットで読む雑誌「Magazine's SooK(マガジンズスーク)」を立ち上げた。7種類のネット専用月刊誌の総称で、1日はうち2誌が「創刊」された。以降、毎週金曜日に2誌ずつ創刊、更新されていく。月額750円で7誌全部を読むことができる登録会員を募集中だ。1誌10ページ前後は無料で「立ち読み」できる。
同社によると、大手出版社がネット専用雑誌を出すのは国内初。同1日に開設した同社のサイト「SooK(スーク)」の中で読むことができる。7誌はいずれも中高年層に狙いを絞ったもので、1日から閲読可能になったのは、「フォーマルの流儀」と「Designer's Style(デザイナーズスタイル)」。今後、「農家に棲む」、「江戸前の手引き」などが続く。
1年後に登録会員1万人を目指す
ネット専用雑誌を読むことができるサイト「SooK」のトップページ
それぞれ1誌90ページ前後ある。画面で「次ページ」ボタンを押すと、実際に雑誌をめくるように映像が動き、先のページを読むことができる。写真や文字の配置も実際の雑誌のようだ。会員は、バックナンバーも2号分までさかのぼって無料で読むことができる。
1年後に登録会員1万人を目指す。「立ち読み」読者を含めれば10万人の読者層を想定している。広告収入や実物の書籍化を含め、3年後の黒字化を見込んでいる。
「SooK」の大家正治支配人によると、印刷された雑誌全般の売り上げは苦戦しているが、専門的なテーマに絞った雑誌は人気があることに目をつけた。多数ではないが確実なニーズがあるという、いわゆる「ロングテール」の読者の目に広く届くよう雑誌のネット化を図った。「今後、子供向けや若者向けのネット雑誌も検討したい」と話している。