宮崎県の東国原英夫知事が、地元企業が募集した「宮崎県知事と行く!!ソウルチャーター」ツアーに同行することが決まった。2007年7月4日から2泊3日の予定。テレビ局への出演も相変わらず多く、「そんなにヒマなのか」と疑問の声も出ている。これに対し、知事はブログで多忙な実態を明かし、反撃に出た。
「知事と行くソウルツアー」も公務の一環
忙しさぶりを描いた東国原・宮崎県知事のブログ「そのまんま日記」
ツアーは、宮崎市の宮崎交通が企画した。同社によると、5月22日9時に受け付けを始め、わずか3時間で150席が完売した。値段は6万9,800円~10万9,800円。キャンセルに備え「補欠」の受け付けは続けている。また、チャーター機を大型に変更し、計260席まで増やすことも検討している。ツアーでは、知事との懇談夕食会を1回予定しているが、県側からは公務の都合次第と条件を付けられており、パンフレットでは「懇談夕食会!?」と表記している。担当者は「夕食以外にも知事の飛び入りがありえると期待しています」。
宮崎県観光・リゾート課によると、知事の訪韓は、ツアーの話が出た3月より以前から公務の一環として計画が進んでいた。東国原知事は、就任直後から韓国からの観光客を増やすことに意欲を見せていた。公務として、観光のトップセールスと、現在週3往復の宮崎―ソウル定期便の増便を要請するため、韓国の運行会社アシアナ航空本社を訪れるのが主な目的だ。宮崎交通がソウルへのチャーター便を出す計画を知り「どちらともなく」知事が同行する形のツアーの企画がまとまった。
ツアーでは、帰りの便も知事が一緒の予定。宮崎交通側が期待する、知事との夕食や「観光飛び入り」については「公務を優先しながらも、参加に前向きに調整したい」。知事のツアー参加に関する意見は、23日16時現在、特に寄せられていないという。
ただ、本人の耳には「知事の仕事は意外に暇・楽なのでは?」という声が届いているようだ。知事のブログ「そのまんま日記」の5月22日に、上記の内容の声を紹介し、「という信じられない声を聞いたりする」と触れ、反論している。忙しいと主張しているのだ。
続いて「別に忙しいのを自慢している訳ではないが」として、ある1日のスケジュールを記している。「TBS『朝ズバ!』―庁議~」と続き計10個の公務を紹介。うち、5個は記者会見や雑誌取材などマスコミ関係の仕事だ。「表敬(読売新聞支局長)」という公務も含まれている。さらに公務の間に「レクチュアー(ママ)」が1日平均10回くらい入るとも書いている。公務が終わってからも「政治家としての活動が入る」と会合への出席などを例に挙げている。