「筑紫哲也ニュース23」が大型連休中に放送した、憲法に関する特集がネット上で話題になっている。番組中で「改憲派ラッパー集団」と紹介されていた集団がブログ上で「(放送内容が)思った以上に残念な内容」と、番組に対する憤りをあらわにしている。他にも、番組中に登場した「護憲派」の女子大生が、実は重要議案の採決のたびに京都から上京してくる「活動家」であることが指摘されている。
注目されているのは、TBS系のニュース番組「ニュース23」が2007年5月2日と3日に放送した特集「憲法はどこへ?」。
1晩目は、「『改憲派ラッパー』vs『護憲派おばちゃん漫才』」と称して、両陣営がそれぞれの立場でのパフォーマンスを披露しあって「対戦」し、その後は居酒屋に場所を移して改憲の是非について議論をする、というもの。ここで紹介されているラップミュージシャンのグループ「英霊来世」(AreiRaise、エーレイライズ) が、番組放送当日に、ブログにこんなことを書いたのだ。
「普段から改憲の歌ばかりを歌っている訳ではありません」
「英霊来世」のブログでは、「思った以上に残念」と番組を非難
「印象操作される覚悟はしておりました。思った以上に残念な内容でした」
「まず言っておきたいのは僕たちは、改憲派ラッパー集団ではありません。ということ。今回の曲は全てTBS側からの発注です。この企画用に急遽書き下ろしたものです。今製作中のアルバムに完全版を入れる可能性もありますが、普段から改憲の歌ばかりを歌っている訳ではありません」
これを受けて、コメント欄には
「本当の事を告発してくれてありがたいです」
などと、あたかも「番組はやらせだ」と言いたげなコメントが並んだ。もっとも、番組のナレーションでは
「番組は、彼らの主張を曲にしてもらった」
と断ってあり、今回はやらせだとは言えない。
しかし、同ブログの別の日の記事では、収録時の様子が事細かに記録されており、TBS側から「『対戦相手』を探してくれ」と依頼されたことや、「おばちゃん」との議論で「英霊来世」側が優勢になると、ディレクターから制止され、他の話題に移らされたことなどが暴露されている。