投資信託の、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に続く投資先としてベトナムやフィリピン、オーストラリア、南アフリカが注目されている。販売競争も過熱ぎみで、BRICsに続く新たな投資先として、投信運用会社や、投信を販売する証券会社や銀行等の期待も大きいようだ。
50歳から60歳、団塊世代に人気
インドネシアへの投資にも注目が集まっている
ベトナムやフィリピンなどの新興国投信に注目し、07年4月からアジア関連投信の取り扱いをそれまでの8本から31本に増やした岡三証券は、「ちょっとしたブームではありますね。50歳から60歳、団塊世代に人気です」と話す。ただ、「商品の売れ行きはいいんですが、まだこれからの商品です。現状では環太平洋というか、オセアニアを含めた地域の商品が好調です」。
投資信託協会の「通貨(国)別資産運用状況」によると、07年3月末のBRICsの純資産はブラジルが1,061億円、ロシア21億円、インド3,749億円、中国1,206億円。純資産の多いアジア・オセアニア国は、オーストラリアが3兆2,205億円。次いで、香港1兆2,165億円、ニュージーランド5,782億円、シンガポール2,871億円、台湾2,151億円と続いている。
フィリピンの純資産は127億円、ベトナムは3月末の統計にはあがってこないが、アジアでいえば、マレーシアが630億円、タイ399億円、インドネシア308億円となっていて、「増加傾向にあります」(協会関係者)としている。