バブル崩壊後の超低金利によって家計が失った利子所得が331兆円に上ることがわかった。日本銀行の福井俊彦総裁が2007年3月22日の参院財政金融委員会で明らかにしたと、23日付の日本経済新聞が報じた。この試算は国民所得統計をもとに日銀がまとめたもの。バブル経済崩壊直後の1991年の家計の利子所得は38兆9,000億円だったことから、これと同額を2005年まで継続して家計が受け取っていた場合と、実際に受け取った利子額との差を計算した。
日銀は2月21日に追加利上げ(現行0.5%)を行ったが、もう一段の引き上げを模索していることもあり、試算公表は利上げ反対勢力を牽制する狙いもあるとされる。
また、日銀は3月23日に06年末の資金循環統計(速報)を発表した。それによると、家計が保有する金融資産残高は1,540兆8,478億円と過去最高になった。
超低金利で家計は331兆円の損失 日銀が推計
2007.03.23 15:56
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