浅野氏支援する「市民」 実は色つきの「プロ」?

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   都知事選に出馬表明した浅野史郎・前宮城県知事は「市民派」として知られ、今回も市民団体主催の集会に出席したことがきっかけで、出馬を決意した形だ。しかし、応援団として名前を連ねているのは、「プロ活動家」風の人が多く、社民党の応援団と誤解されかねない顔ぶれだ。

   浅野氏は2007年3月2日、東京都庁で正式に出馬を表明し、

「その(石原都政の)変革を必死になって願うメールや意見に接するうちに、誰かがこういった都政を変革するために立ち上がらなければならないと思うようになりました」

などと、市民の声をきっかけに出馬を決意したことを明らかにしている。

週刊誌は浅野氏を後押しした市民団体の「素性」を問題視

   出馬にいたるまでの経緯を振り返ってみる。2月16日、浅野氏が出馬に否定的な見解を示す中、「政党からの出馬要請ではなく、市民からの要請なら受ける可能性があるのではないか」と、五十嵐敬喜・法政大教授が呼びかけ人になって都内のホテルで会合を開き、約200人が集まった。細川護熙元首相の妻佳代子さんや、元HIV訴訟原告の川田龍平さんも参加した。この会合では、出馬要請文をメールで浅野氏側に届けることを決めた。この段階では、浅野氏はマスコミ各社に対して「直接、話を聞いていないので、答えられない」とコメントするにとどまっていた。

   同21日、これが「浅野さんのハートに火をつける会」と名前を変え、25日に開いた集会には浅野氏本人も出席、「びっくりし、感激して言葉も出ない」などと述べ、心境の変化を伺わせた。浅野氏はこの集会を転機に出馬に前向きな発言を繰り返すようになり、正式な出馬表明に至った。

   このような経緯から、浅野氏は無党派層受けしやすい「市民派候補」としての面が注目されているが、週刊誌からは、冷ややかな声が上がっている。

   浅野氏を後押しした市民団体の「素性」を問題視しているのだ。週刊新潮3月15日号(首都圏では3月8日発売)では、市民団体の集会に出席したジャーナリストの声として

「有名な”活動家”も何人か見かけましたし、各人が書いた”わたしの一言マニフェスト”を、司会者の合図で一斉に掲げるなど、いわゆる”プロ市民”的集会の匂いがプンプンしていましたね」
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