安倍内閣の支持率低下に歯止めがかからない中、若年層の間に一気に「安倍離れ」が進んだ、という分析が登場した。党内でも「若年層」に属するタイゾー議員が、安倍首相への失望感をあらわにしたとも取れるブログを書いた。若者から「総すかん」といってもおかしくない状況なのだ。
この分析記事を掲載したのは、2007年2月5日の朝日新聞朝刊。記事によると、内閣の世代別支持構造をグラフ化した時に、安倍内閣が発足した06年9月時点では、どの世代からも同じように支持される「小泉型」だったという。それに対して、07年2月には、比較的年齢が高い世代の支持が多く、若い世代になるに従って支持率が減っていく「普通の自民党型」に変化したのだという。
ロストジェネレーションが厳しい視線を向ける
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同紙では、07年正月に始めた特集で、フリーターなどの雇用問題を取り上げており、25歳~35歳の世代を「就職氷河期で正社員になれず、派遣社員やフリーターが多い世代」として「ロストジェネレーション」(さまよえる世代)としているが、ロストジェネレーションの失望の声を紹介している。
安倍首相が、ホワイトカラー・エグゼンプション(WE)が労働時間短縮につながる、といった発言をしたことに対して、こんな声が上がっているのだ。
「WEは経営側の人件費抑制策。選挙対策で(法案提出を)やめたのもずるい」
この世代は就職氷河期を体験しただけあって労働問題については敏感な分、失望感が広がるのも早い。こんな状況を、同記事は「初の戦後生まれの首相に対し、ロストジェネレーションが厳しい視線を向ける」と評している。