花粉症には泡盛が「効く」 フジテレビの放送内容??

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   石垣島の泡盛「請福ファンシー」(請福酒造)が花粉症に効果的だ、という情報がインターネット上の口コミから広がり、全国紙や雑誌、テレビなどで、その「噂」が取り上げられている。最近でも、2007年1月27日放送のフジテレビ系の「スーパーニュースウイークエンド」の「NEWSコンシェルジュ」というコーナーで「泡盛効果的説」を取り上げて放送した。

フジ系のニュースで「大変評判」と紹介

番組内で遠藤玲子アナウンサーは、泡盛「請福ファンシー」を花粉症との関係で「大変評判です」と無邪気に紹介している
番組内で遠藤玲子アナウンサーは、泡盛「請福ファンシー」を花粉症との関係で「大変評判です」と無邪気に紹介している

   「“花粉症”の人は沖縄へめんそーれ」と題したコーナーの前半で、花粉症の人向けの「沖縄への避難ツアー」を紹介した。後半では「花粉症との関係で大変な評判を呼んでいる」として泡盛「請福ファンシー」を取り上げている。

   「これを飲み始めてから、結構花粉症が楽になって。今続けて飲んでますね」という一般客のコメントを出したり、東京のアンテナショップで「請福ファンシー」の売れ行きがいいことを取り上げている。さらに、「この泡盛を購入した600人に(請福酒造が)行ったアンケート調査では、およそ3分の1の200人の方に効果が表れた」と花粉症にこの泡盛が効くことを印象付ける展開となっている。

   根拠として番組内では、「96年に請福ファンシーが花粉症に効果的であるという治験データを、クレラップで知られる呉羽化学工業が特許申請、97年に『公開特許』になっていた」と紹介し、どの成分が有効なのかは突き止められていない、とした。

   呉羽化学工業によると、花粉症に悩んでいた同社の研究員が、石垣島土産にこの焼酎を購入して飲んだところ、花粉症の症状が軽くなった。90年半ばから数年間実験したデータを元に、泡盛と花粉症を関連付けるデータの特許出願を96年に行った。しかし、特許は認められず、呉羽化学では、それ以降研究を断念した。

花粉症の泡盛効果は、特許庁の公開HPで確認

   科学的データが明らかでないのに「花粉症に泡盛が効くらしい」、としたことについてJ-CASTニュースはフジテレビ広報部に聞いた。

「請福ファンシーが花粉症に効果的という治験データは、事前に当該企業に問い合わせをした上で、特許庁の公開HPにデータが載っていると紹介を受け、資料を確認した」

   との回答だった。
   ただ、それでも出願の公開=データの信憑性が認められた、とはいかないのは明白だ。番組中の「公開特許」という言葉は不正確だし、特許庁によると、「特許が出願されれば、出願日から1年6か月経てば情報を全て公開」する仕組みになっているからだ。
   呉羽化学工業広報部では、フジテレビに対して一連の事実関係は説明したといい、

「もし花粉症になんらかの確かな効果が認められていれば、医薬品や医薬部外品としてすでに製品化しているはずだ」

   とも付け加えた。

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