宮崎県の東国原英夫知事が2007年2月5日、知事になって初の定例記者会見で、記者の質問に対し、「おかしいですよ、あなた達!」「僕の口から発表する話じゃない!!」とキレまくった。過去の経験からか、マスコミ不信は明らかで、会見を見た専門家などから「あれくらいのことで感情的になるとは。これから務まらないな」という見方が出ている。
もっとも、予定されていた会見1時間のうち、約50分は副知事選出に関する質問に費やされた。同じような質問ばかりで嫌気が差す気持ちも、わからなくはない。ただ、副知事候補に挙がっているのが知事選のライバルだった自民・公明推薦の持永哲志さん。記者の興味がそちらに行くのも、わからなくはない。
「彼は政治家でない、正確に言うと政治家に向かない」
東国原知事は日記で「報道は出鱈目が多い」と訴える
記者から持永さんについてどう思っているか聞かれた東国原知事は、
「彼は政治家でないと思います。正確に言うと政治家に向かないと思います。彼は事務方だと思います。事務方に置けば、非常に能力を発揮する方だと思います」
そして記者が、「他の候補の名前も出すべきでは?」と質問すると、
「私が持永さんの名前を出したんじゃないですよ。おかしいですよ、あなた達!」
とキレた。
記者が、「知り得た事を報じるのが我々の務めですから」と返すと、
「じゃぁ、知り得ればいいじゃないですか。他の人達も。僕の口から発表する話じゃない!!結果的にAを知り得たからBもCもDも発表しなければならない議論、おかしくないですか!?」
そして、
「鳥インフルエンザ、県政の問題いっぱいあるんです。この県の問題はそういうことだけ報道されると、偏重な報道になる。そういう判断もあるんです。以上です」
と語気を強め、会見を終えた。
もともと人気お笑いタレントだったから、マスコミ慣れしているはずなのに、こうも感情的にマスコミ批判する姿を見るとマスコミ嫌い、不信なのだろうと思われる。それは、東国原知事のブログ「そのまんま日記」の07年2月5日を読んでもわかる。
「報道といえば、各週刊誌・写真誌、本当に出鱈目が多い(中略)2000年、僕が女性とツーショットで外を歩いている写真が掲載されている。良く見ると、何とそれは僕では無いのだ(中略)全く捏造である。信じられない」