首都高逆走の自転車 轢いて逮捕は理不尽だ

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   お年寄りが自転車で首都高に逆走する形で進入、走ってきた大型トラックにはねられ死亡した。運転手は道路交通法違反で現行犯逮捕されたが、ネット上には「これで逮捕はあんまりだろ・・・・」「あんな入り組んだ高速で人が横断してたら絶対に轢く。WRC(世界ラリー選手権)のプロでも轢くと思う」など運転手に対する同情のカキコミで溢れている。

運転手に対する同情のコメントで埋まる

ネット上では運転手に同情する書き込みが多数だ
ネット上では運転手に同情する書き込みが多数だ

   事故が起きたのは2006年11月18日午後8時15分ごろ。東京都葛飾区四つ木の首都高速道路中央環状線内回りに、四つ木出口から81歳の男性が進入。自転車を押して本線を横切ろうとした時に、走ってきた大型トラックにはねられ死亡した。警視庁高速道路交通警察隊は道交法違反などの現行犯で運転手を逮捕した。翌日に報じた時事通信などによると、首都高に侵入した男性は「徘徊癖があった」という。

   2ちゃんねるでは「なんと自転車で首都高逆走?入り込んだ81歳男性が大型トラックにはねられ死亡」などのスレッドが数本立ち、どれも運転手に対する同情のコメントで埋まっている。

「これでトラックの運ちゃんが有罪だったらJRの運転手も有罪だよな?」
「高速にチャリが逆走なんてシーンを予想できるかよ」
「よく利用するから俺の名前が載っててもおかしくないだけに、恐ろしい」
「逮捕する必要はないだろ。警察って本当役立たずだよな」
「この交通事故の被害者は運転手ということで」

個人的には「すぐにでも釈放されればいいと」

   J-CASTニュースはこの事故を担当する警視庁高速道路交通警察隊本部に取材した。すると、まだこの運転手は留置されているのだという。06年11月20日に第一回の検事による取調べがあり、その後に釈放するかどうか決まる。運転手は飲酒運転などの違反はしていない。逮捕する必要はあったのかと聞くと、警視庁の担当者は、

   「前方不注意で逮捕になった。街路灯で照らされている道路であり、前を注視していればなんとか避けられたであろう、とも考えられなくない。とにかく死亡事故であり、事故原因は調べなければならない」

   と、杓子定規な説明をした。が、それとは別に個人的な意見としてこう話した。

   「私も運転する者として、今回の事故を起こした運転手には同情しているんですよ。すぐにでも釈放されればいいと‥‥」

   交通事故関連に詳しい新美裕司弁護士は、あくまでマスコミ情報からの判断として「今回の事故で逮捕されるのは、おかしいのではないか」とJ-CASTニュースに話した。逮捕の要件となる、証拠隠滅、逃亡の恐れ、住所不定などがどれも当てはまらないからだ。また、「避けようの無い事故であれば、起訴されないし犯罪にもならない。そうした事故といえるのではないか」としている。

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